但馬牛(たじまうし)とは
但馬牛とは、古くから兵庫県北部(但馬地方)で飼われていた牛で、長年にわたり他県産との交流をさけながら(他県産牛との交配をせず)改良を重ね、つくり出された和牛で、
現在では兵庫県下各地で飼われています。
同じ兵庫県産であり、日本国内で最も有名なブランド牛である神戸ビーフは、兵庫県で生産される但馬牛を素牛として、兵庫県内の熟練した農家が、高度な肥育技術を駆使してつくりだした最高牛肉です。
神戸ビーフをはじめ、その他のブランド牛である松阪牛、近江牛、飛騨牛、前沢牛、宮崎牛、佐賀牛、鹿児島牛など、日本の和牛の85%以上が但馬牛の系統であります。
牛肉の良し悪しはその素牛できまると言われていますが、神戸ビーフの素牛である但馬牛は約1,200年も昔から兵庫県北部の但馬地方の山あいで、
澄みきった空気、清らかな渓流、豊富な山野草など恵まれた自然環境に育まれながら、長い歳月をかけ、多くの人々の努力により、改良に改良を重ねた結果、
抜群の肉質を有する肉用牛としてつくり出されたものなのです。
但馬牛の肉質は、細かくて柔らかく、肥育すると脂肪が筋肉に細かく入り込み、筋肉の鮮紅色と脂肪の白色が鮮やかに交雑する最高級の「霜ふり肉」となります。
この「霜ふり」には牛肉特有の「うまみ」成分が豊富に含まれています。
うま味成分はグルタミン酸、イノシン酸、アミノ酸などを含んだ肉汁と、風味によって感じるとされています。
とくに 「風味」については、脂肪の成分のうち、モノ不飽和脂肪酸(MUFA)が多く、飽和脂肪酸(SFA)および多価不飽和脂肪酸(PUFA)が少ないほどよいと言われています。
但馬牛は遺伝的に優れ、モノ不飽和脂肪酸を多く持っており、牛肉としての味の濃さ、味のコクを感じることができるのです。